09.ディバイダ(徳山工業高専)
「第84話 土木土木パネル大作戦☆~もしかしてアタシ、あいつのこと…~」
橋梁を100年間供用し続けることは容易ではなく、点検と修繕工事を繰り返し、メンテナンスサイクルを回すことによって橋梁の寿命を延ばすことが不可欠である。点検や補修工事は長期にわたって橋の安全を確保するための大切なプロセスの一部であるが、その間は片側交互通行や迂回路を利用せざるを得ない。さらに全国にある小さな自治体管理の老朽化橋では技術・管理意識・経済面等での格差が大きいため、最新のDX技術もすぐには実践投入されにくく、しばらくは何らかの交通規制を併用する現状の方法で進むしかないように思われる。
以上のことから、私たちは、橋上の交通規制によって増える、利用者の「苦痛な」時間に対するマイナスの感情をプラスに変えるため、足場や仮囲いで囲まれた見えない世界からオモシロイ情報を発信することを提案する。これによって、橋の再生工事や土木そのものに対する正しい理解や現場スタッフと利用者のコミュニケーションを促す。結果的に利用者の満足度向上に加え、現場スタッフや管理者の“やりがい”にも貢献する。私たちの提案は、橋の再生工事によって生じる一時的な利便性の低下を許容する代わりに、このスキマ時間を「楽しく」+「へぇ~」という”学びの時間”として過ごしてもらうためのアイデアである。