15.あつまれ! グンマの風(群馬工業高専)

「風レンズを用いた垂直軸型風車による高効率発電」

日本政府はグリーン成長戦略で2050年の温室効果ガス排出量の実質ゼロを達成する14の重要分野のひとつに洋上風力発電を挙げています.大規模風力発電では水平軸型のプロペラ風車が主流ですが,大型化にともなう維持管理コスト増大や騒音などの問題が顕在化しています.これに対して小型の垂直軸型風車は,発電効率は低いものの,維持管理コストが低く,騒音も少ないという特長があります.そこで,垂直軸型風車に風レンズという集風装置を取り付けることで発電効率を向上させます.風レンズはディフューザ(拡大管)部分と出口のツバによる渦によって後方の圧力を低下させ,前方から流れを引き込むことにより風速を増加させます.発電量は風速の3乗に比例するため,大きな効果が期待されます.これにより,小型垂直軸風車を地域の分散型発電や災害時の緊急電源として活用するためのインフラを整備します.